オンラインゲームでのプライバシー保護のためのチェックリスト

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 2018.04.24  Japanブログ編集部

サイバーストーキングに対して、個人がいかに容易に無防備になることについてお話したいと思います。多くの人はオンラインでの会話や、ゲームをセッションの際に、自分がどれだけ詳細な情報を公開してしまっているのか気付いてすらいません。オンラインゲームについての以下のチェックリストは大人用ですが、同時に保護者が青少年との間で話題にするときの会話の指針となるように意図されています。

オンラインゲーム:セットアップ

どのビデオゲームをプレイしていますか?

ビデオゲームのインタラクションレベルはゲームによってさまざまです。ファーストパーソン・シューティングゲームやスポーツゲーム、そしてカジュアルゲームといった種類ならインタラクションのレベルはあまり高くないことが多いのです。一方MMO(大規模多人数同時参加型オンラインゲーム)やMOBA(マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ)などでは、インタラクションはより高度なものになりがちです。

どんなゲーム機を使っていますか?

オンラインプライバシーに関していえば、家庭用ゲーム機でプレイされるビデオゲームには利点がたくさんあります。通信プラットフォームがゲーム機に組み込まれているものがほとんどなので、外付けのプラットフォームの使用からデータが漏れてしまうことを心配する必要はありません。同時に、全てが有料アカウントに結びつけ付けられており、プロファイルにも密接に関連付けさせています。他のアカウントがあなたの家庭用ゲーム機のアイデンティティにリンク付けられていることもよくあることです。重要なのはデータがどこに関連付けられているかを知ることです。

オンライン ユーザ名とペルソナは何ですか?そのゲームではユーザ名とキャラ名が結び付いていますか?

多くのゲームでは、ユーザ名はキャラ名とは別になっています。しかし中にはEメールアドレスをログイン用に使わせ、ユーザ名を皆に公開してしまうものもあります。私も実際にブリザード(Blizzard )にアカウントを作成した時、この問題に遭遇しました。いつも使っている「treguly」というユーザ名を入力し、次にキャラ名を選ぶのだと思っていたら、残念ながらそのユーザ名がゲーム上で表示されていたのです。私はサポートサービスに連絡して、自分のユーザ名を何かもっと個人を同定しにくいものに変えるよう頼まなければなりませんでした。

さらに、人はオンライン上のペルソナになりきる傾向にあり、掲示板やフォーラムやその他の場所でも使用します。それぞれの場所であなたは自分の情報を少しずつ公開しているので、そこから情報を集めた誰かが、あなたのアイデンティティを作り上げることが出来るのです。どこでそのユーザ名を使って、何を公開しているのか、正確に把握することが重要です。

オンラインゲーム:ゲームの最中に

どんな情報を公開していますか?

これは非常に重要な問題で、あらかじめ基本ルールを決めておくとよいでしょう。国名を公開していいでしょうか?州名・県名は?町名は?年齢、誕生日、または本名を教えていいのでしょうか?これは重要なことなので、あらかじめルールを決めましょう。

もうひとつの重要なものは、Eメールアドレスです。私は大抵、ゲームのためだけに別のEメールアドレスを作っています。インターネット掲示板に登録する時、ゲーム関連のウェブサイトを閲覧するとき、ゲーム内の誰かが私に何かを送りたいというのでEメールアドレスを教えるとき、ゲーム内ペルソナに関連付けたどうでもいい方のアカウントを使用しています。それによって、多くの情報が漏れることが防ぐことが出来ます。なぜなら、Eメールアカウントはたくさんの情報を見つけ出すカギとなっていることが多いからです。

そのゲームはURLのシェアを許可していますか?

リンクをクリックするとエクスプロイトが起動されたり、マルウェアがダウンロードされたり、フィッシングにひっかかる、というのはもっともよくある罠です。そのビデオゲームは誰にでも他のゲーマーとURLをシェアすることを許可していますか?その様なリンクをクリックするかどうかについてのあなたの方針は?

そのゲームは架空世界を創造するタイプのものですか?

架空世界や架空地図をつくるゲームは比較的よくあるものですが、この手のゲームではシングルプレイヤーゲームであっても、情報漏えいが起こり得るのです。もしシングルプレイヤーゲームのシティーズ:スカイラインズ(Cities: Skylines)で地図を作って公開すると、それがあなた住む町を知る手がかりになるかもしれません。例えば、あなたがトロントのマインクラフトをモデルにしたら、他の人はあなたがトロントに住んでるのだろうと考えるでしょう。

オンラインゲーム:ゲームの外で

どんなサードパーティのツールを使っていますか?

ディスコード(Discord)やスラック(Slack)などのツールでは、個人情報を公開しなくても、ゲーム外でのコミュニケーションが可能です。これはゲーミングコミュニティではよくあるもので、あなたの選んだユーザ名だけが表示されます。一方、チームスピーク(TeamSpeak)や Mumbleなどのツールでは、あなたのIPアドレスをサーバの管理者に知らせます。ビデオゲーム関連のフォーラムでも同じことが言えます。もしこれが大きな公共機関なら、そんなに大きな問題とはならないでしょう、しかしゲームの中のグループのためだけの小さなサイトでは、明らかにしたくない個人情報までわかってしまうでしょう。

マイクの設定はどうなっていますか?

ゲーム内のコミュニケーションオプションや、サードパーティサービスのためマイクを使っているならば、通常、三つのオプションがあります。常時オン/連続送信、プッシュツートーク(PTT)、そして音声作動式(VOX)です。常時オンは大抵顰蹙を買うので滅多に使用されず、ユーザはPTTかVOXに落ち着くことになります。そのうちVOXは、プライバシーという観点から、背景の音や他の人の声を拾ってしまいがちなため、2つの選択肢の中ではより劣っていると考えられています。つまり、誰であれ繋がった先にいる人に私的な会話までが聞かれる可能性が高いということです。

ストリーミングしていますか?

多くのユーザが、最近ではTwitchやYouTubeからビデオゲームをストリーミングします。このための設定はとても基本的なもの(Xbox Oneに組み込まれた機能など)から複雑なもの(複数のカメラ、マイク、それからシーンスイッチソフト)まであります。もしもストリーミングをするのなら、どんな設定になっていますか?フルスクリーンで表示させますか?それともディスプレイの一部だけの表示にしますか?他のプログラムからのポップアップを表示させますか?背景には何を表示させますか?なにかあなたの居場所やあなた自身を特定するものはありませんか?実際の背景を隠すために安価なグリーンバックや背景幕を購入するのは有意義な投資かもしれません。

このリストは完璧ではありませんが、話し合うときのいいきっかけを提供します。

あなたの10代前半のお子さんがオンラインゲームにデビューでも、「プロのゲーマーになりたい」というお宅のティーンエイジャーとの会話を取り戻すためでも、日々の単調な仕事から気を紛らわすための趣味であっても、あなた達がそこでさらけ出しているものは何か、そのデータを誰とシェアしているのかを知ることは、非常に重要だと思います。

TRIPWIRE IP360 データシート

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